サラリーマン、また日曜工作 #
今年のGWは幸運なことに休みが連続して取得できたので、重い腰を上げて、ずっと作りたかった自キャラのぬいぐるみを作りました。
前回作成した
ベレー帽同様、Youtubeで公開されている作り方をトレースしただけですが、いろいろ躓く点があり、かなり苦戦。
機会があれば作り直したいと思っているのでまた覚書程度に作り方をメモっておきます。
作っていく #
所要時間 #
手芸経験者(素人) 5日
参考 #
手作りぬいを作成しようと思ったら避けて通れないのがたきゅーとちゃん。
ぬい界の
H.J.Freaksと個人的に呼んでいます。
名誉のために申し上げると両人とも大好きです。
もちろん腕は確かなので、動画を端から端まで見ましょう。
今回特に参考にしたのは以下の3本の動画です。
●全体的な作り方の参考
●刺繍と顔のバランスの参考
型紙もたきゅーとちゃんの10cm立ちポーズぬい型紙を流用しています。
材料 #
- クリスタルボア
髪の布。手触りが良いのでマジッククロスやトイクロスより好き。毛が抜けるので端処理が必要なのだけがネックです。端処理のために2枚貼り合わせると厚みが出てしまい、今回利用した型紙にはこの素材は向いてなかったと感じました - クリスタルボア スキンパフ
肌の布。もちもちの手触りと毛足が短く取り回しが良いのが魅力。水洗いしたら少し縮みますが、かなり好き。似た生地が100均で売ってるらしいです。 - 刺繍糸
他の材料は100均でそろえてもいいですが、100均の刺繡糸は絡まり易く毛羽立つので、刺繍糸だけは絶対に手芸屋で買った方がいいです。 - 適当な布
服を作る用の布。お好みでどうぞ。 - フェルト
アクセサリ(眼帯)を作るための材料。 - 裏芯
前髪の裏に貼りました。端処理不要の布なら不要です。 - 綿
布は「グッズプロ」で買いました。よほどのことが無い限り最小単位で十分です。
道具 #
特筆すべき道具だけピックアップ。だいたい紹介した動画に乗ってます。
- 布用接着剤
コニシの「布・フェルト用ボンド」が、乾いてもボンドが硬くならないのでオススメ。逆に硬くしたい時はコニシの「ボンド 裁ほう上手」がオススメ。 - パッチワーク用の小さいハサミ
細かい部分が多いのであると便利。 - フリクションペン・消えるペン
チャコペンの代用。水洗いしなくても線が消えるものが便利です。 - ほつれ止め
- 刺繍枠(小)
- 刺繍シート
水に溶けるやつ。セリア製のものを利用。あまり溶けが良くなかったです。ダイソー製のものは透明なので、そちらを使った方がよかったかも。 - アイロン、アイロン台
- コロコロ掃除テープ
クリスタルボアの抜け毛が凄いので掃除用。 - セリアのアイロン下敷き
簡単にアイロンで指定幅の折り目をつけることができます。あると便利。 - 顔料系マーカー
刺繡した際に、ステッチから透けて出る肌の毛をごまかしたい時に使います。刺繍糸と限りなく似た色のものを採用します。滲むのでチョンチョン塗ると良いです。
作る #
型紙をつくる(改変する) #
型紙をダウンロードして、自分のキャラクターを見つめながら、ペイントソフトで型紙を改変します。
前髪・後ろ髪パーツは、別レイヤで作成したものを顔パーツに重ね合わせ、調節します。髪の毛束は細かい部分は再現が難しいので、大胆にデフォルメした方が失敗が無いです。
また、髪は後から調節が効くので、気持ち長めに型紙を起こしておくと良いです(後から髪を切る事はできますが、後から髪を伸ばすことは難しいため)。
目・眉・口も同様にデザインします。目は左右対称ブラシを使うと楽です。
ぬいぐるみの印象は目で決まるといっても過言ではないので、いろいろな図案をインターネットで検索して、びびっと来たものを採用しましょう。
私は以下の動画で紹介されているものを採用しました。
自分のキャラクターにはサイドテールがあるので、その型紙も作ります。
最後に印刷して完成。コンビニで印刷すると厚手の紙に印刷されるので扱いやすいです。
刺繍する #
刺繍シートにフリクションペンを使って目を含む顔の型紙を写し取ります。
刺繍枠にスキンボアを張って、そこに刺繍シートを貼ります。
あとはひたすら刺繍。
刺繍が完了したら、刺繍をくずさないように刺繍シートを千切りながらはがします。はがせない入り組んだ場所は桶に張った水に布を漬けて、刺繡シートを溶かして除去します。
最初に刺繡シートをはがさず、いきなり布を水に漬けて刺繡シートを除去してもいいですが、のりが溶け切らないと、布にのりが残って手触りが悪くなるので、溶かして除去する箇所は最低限にした方がオススメです。
刺繡シートを溶かし切った後の布は、タオルに挟んで水を切った後、ドライヤーで乾燥させます。濡れたままにすると、生地がボソボソになるので注意です。
生地が縮む場合があるので、裁断は肌の布が完全に乾燥しきった後に行います。
パーツ切り出し #
型紙を印刷して切った後、その型紙に合わせて布を切ります。
パーツに裏表がある場合は、型紙の表面を、布の裏面に合わせて布を切ります。クリスタルボアは毛足の向きがあるので、向きにも注意して切ります。
後髪は鏡合わせになるようにパーツを切りだし、布の裏面同士をボンドで貼り合わせ1つにします。これはスキンボアのほつれ防止と、ぬいぐるみの前後どちらからでも、スキンボアの表面が見えるようにするためです(が、布に厚みが出てしまい、結果的に非常に取り扱いづらかったです)。サイドテールも同様。
耳は厚みがあった方が好みなので、型紙から5mm大きめに切り取った半円状のパーツを2枚用意。表面同士を重ね、縫い代5mmで弧部分を縫い合わせ、最後に弦の部分からひっくり返す。これを2つ用意し耳にします。
顔を縫い合わせる・綿を入れる #
動画を参考に顔のパーツを縫い合わせます。
前後髪のパーツは2枚貼り合わせてあるので厚みと硬さが出てしまい、型紙通りに縫っても丸みが出ません。(失敗1)
前髪を切る際に、タイトに切りすぎたせいですね。
作り直すか一瞬悩みましたが経験則としてとりあえず完成させた方がモチベーションが続くので、このまま続行します。
体を縫い合わせる・綿を入れる #
体を縫い合わせます。手足が短いと服が着せられないので、しっかりと長さを出しておいた方が良いです。
もちろん、短くてもかわいいですが…(失敗3)
顔と体を縫い合わせる #
合体します。完成。
服を作る #
ここからはエクストラステージです。
既存の洋服を着せても良いですが、折角なので服も作ります。
私のキャラは袴+羽織を着ているので、①袴②着物③羽織を作りました。
袴を作る #
男袴ですが、悪くないですね。
着物を作る #
振袖の型紙は袖を半分の長さにカット、袴の中に着るのでおはしょりも省略し、こちらも着丈を半分の長さにカットします。
羽織を作る #
10cmぬいぐるみ用の羽織は型紙が見つかりませんでした。法被も無し。
仕方ないので「羽織 型紙」でgoogle検索して出てきた人間用の羽織の型紙をぬいぐるみ用に縮小し作成しました。
羽織みたいに長方形を組み合わせただけの単純な衣服だからこそできた芸当です。不幸中の幸いというやつですな。
髪を盛る #
さて、切りすぎた前髪ですが、一生懸命引っ張って伸ばそうとしたのですが、伸びません。
何度も実際のキャラクターの画像を見て自身を納得させようとしましたが、どうしても気になります。
一生懸命考えた結果、別でエクステパーツを作成して前髪の上から貼りつけました。
アクセサリを探す #
興が乗ってきたのでアクセサリもつけます。
サングラスを見つける #
Thingverseを探していたらちょうどいいサングラスがあったので3Dプリンタで印刷して試作。
レジンでレンズを入れます。
と思っていたら、3coinsでちょうどいいサングラスを発見したので自作は辞めて当面はこれを使うことにしました。
ぬいぐるみ、すっかり一大産業ですね。
大太刀を見つける #
アイデンティティの大太刀。断面は楕円形で細長く微妙に湾曲しており、サイズも小さいので積層型の3Dプリンタで印刷するには難易度が高そうです。
ここも自作せず既製品に頼ることにして、最終的にフリマサイトでちょうど良いサイズのキーホルダーを購入しました。
よく見ると刀に桜の意匠もあり満足です。
完成 #
手前味噌ですが、ぼちぼちいい感じではないでしょうか。
キャラクターのぬいぐるみ自体数年前に作ったことがありますが、その時に比べて今は圧倒的に知見が増え、環境が整っていると感じました。
例えばこちらの刺繡代行サービスは、既存パーツの組合せにはなりますが5000円~で顔を刺繍してもらえます。
友人が利用していたので現物を見せてもらいましたが、既製品と同等レベルだったので、次回はぜひ利用したいと考えています。
少しでも作りたい、そう感じたら今が作り時なんじゃないでしょうか。以外と愛着が湧き、悪くないですよ。